ニホイチ9日目(旅3:広島ー鹿児島編DAY3) 佐賀県鳥栖ー鹿児島県出水
3日目スタート。
昨日雨で走れなかったぶん、今日は走らねば。
5時に起きて、サンドイッチを補給して、6時にホテルをチェックアウト。
昨日の激しい雨もすっかり止んで、とても静かな朝。
風もなく、なんだかいい感じだ。
昨日ぐったりと疲れていた体も心も、一晩寝たりすっかり復活した。
まだ薄暗い道をライトをつけて走り出す。
目的地の桜島まであと280km、絶対行ってやるとまた強く思い直す。
鳥栖ー熊本市
走り出すとまたすぐに大きな川、筑後川にでる。
やはり川を見ると少しテンションが上がる。
鳥栖市は佐賀県だけど、この筑後川を越えるとまた福岡県に戻る。
久留米市だ。
久留米には過去に一度だけ来たことがある。
日本のリバープールと言われて、チェッカーズや松田聖子を輩出した街としてもとても有名。確か高校時代に好きだったバンドARBの石橋凌なんかも久留米出身だったような(うろ覚え)。。。
久留米、有名なだけあってなかなかの都会だ。
でも、朝の6時半とかなので、車は全然いない。
昼間だったら多分すごい人や車が多いんだろうなという場所も一気に抜けることができた。これはなかなかラッキーだ。
昼や夜だったら大変だっただろう。
で、町の中のいたるところに先日都知事になったばかりの話題の小池百合子がくるという看板がある。最近のワイドショーは知事になったばかりの小池さんのNEWSばかりやっているので、ミーハー気分でなんだかちょっとだけ嬉しくなる(笑)。
久留米市、一瞬で駆け抜けて、筑後市に。
このあたりから、一気にのんびりした雰囲気に。
田園風景が広がる気持ちの良い道が続く。
ふと横を見ると、九州新幹線が見える。
あ、そうか、基本は最後の鹿児島までこの九州新幹線と並走するんだ。
そういう当たり前のことに気づく。
なんだかちょっと心強い。
一人旅の相棒が出来たかのよう(笑)
九州新幹線CMのテーマソング、マイアヒラサワのBOOM!が思わず頭で脳内再生♪
田園風景の向こうに見える、九州新幹線。
道の感じから、また日本縦断こころ旅の火野正平になった気分だ。
このあたりから車も一気に少なくなり、信号もほとんどない。
静かな道をひたすら走る。
途中、ちょっとした峠道に入ると、「民話はなたれ小僧の発祥の地」という看板が。この民話聞いたこともないのだが、ちょっと興味をそそられて寄り道してみる。
坂をへいこら登ってみると、なんでもない地蔵様がひっそりと祀られている。これがはなたれ小僧さまのようだ。
うーん、とてものんびりしてるな。まさに火野正平氏が訪ねて来そうなところだ。
でも、こういう日本の田舎ならでは雰囲気は大好きだ。
自転車旅じゃなかったら、一生くることがなかったであろう場所。
小僧さんの裏はかわいい小川が流れていた。
ちょっとこのあたりで一箇所道を間違えて戸惑っとりもしたが、田舎道をズンズン進むと熊本県の標識が。
やっぱり県が変わるときの標識をみると嬉しい。
グッバイ福岡&ちょっとだけいた佐賀。
そろそろ休憩を取りたいと思うがなかなかコンビニもなく、バス停の前に自動販売機があるのをみつけて、ここでひとまず休憩。
距離をみると60キロほど休みなしで走ったことになる。
でも時刻はまだ8時半。やっぱ早起き最高!
うっすらと青空も出て来ている。
昨日の向かい風と違い、ほぼ無風でとても気持ちいい。
最高の気分。(本当昨日とは大違いだ。)
場所は多分大牟田市。
余談だが、この大牟田市の看板を見てからというもの走っている間、ずっと頭の中に大仁田厚のイメージが抜けない(笑)
ずっとこの静かな田舎道を走っていると、途中に「熊本山鹿サイクリングロード」という看板を発見。
サイクリングロードとは興味深い。
早速そこを走ることにする。
スピードはあまり出せないが、一本道でなかなか快適だ。
景色も見渡す限り田んぼ道で、とても気持ちがいい。
途中から竹ばやしの中に入る。なんだかすごい風景。
なかなかすごいぞ熊本山鹿サイクリングロード。
そしてこの竹林を抜けると、びっくり。一気に街中に。
コンビニや、見慣れたチェーン店。また車もいきなり渋滞している。
どうやら熊本市内に入った模様。
ずっと静かな田園風景の中を走っていたので、まさにこの熊本山鹿サイクリングロードを抜けるとタイムスリップしたような錯覚に襲われる。
しばらく走ると熊本城に到着
今年、3月の熊本地震のため、まだ屋根の瓦や、石垣など崩れたままで
地震の爪痕が生々しく残っている姿をみて、言葉にならない。
遠く離れた大阪では、他人事だけど、こうやって自転車で走ってくると
繋がっている感じも強くなり、より憤りを感じる。
熊本城を抜けると熊本の中心地。
大都会ですね。熊本。
で、くまモンが迎えてくれた。
昨日の雨で濁っているけど、白川。
ここで11時はん、お昼ご飯を取ることに。
熊本といえばラーメンだろうということで、
国道沿いにあったラーメン屋で熊本ラーメンをいただいた。
空きっ腹にうまい!
熊本市ー出水市
さぁ、お昼ご飯を食べたら、3号線をまたひたすら走る。
ここからとにかく、まっすぐまっすぐだ。
時折、地震の影響でヒビが入ったビルや家屋を通り過ぎる。
まっすぐ、まっすぐ進む。
そのうち、熊本市内を抜けて雄大な風景が広がる。
昨日の雨が嘘のように、晴れ渡った空はとても広い。
広い大地、心地よい風。
とにかく気持ちいい。
熊本県、いいなー。
なんか好き。
去年の東海道旅のとき、とにかく広くて一本道な静岡が好きになったけど、
今回は熊本県が好きになった。
晴れ渡って、空も広い。
嬉しくなって、ペダリもぐんぐん進む。
八代市に入る。
なんか印象的なカッパの銅像が(笑)
シュウマイ発祥の地だとか?!本当??
日奈久温泉(写真は撮ってないけど、いい感じの古い温泉街)をすぎると、久しぶりに海にでる。なんか急に開けた感じで、嬉しい。ちなみに有明海と思ったら、八代海というそう。
また写真は撮れなかったけど、この海沿いにかわいいオレンジ鉄道という電車が走っていた。
しばらくこの海沿いの3号線を走っていくと、また道は内陸に戻っていく。
ここから峠3連発。しかもこの3つの峠が魔の三太郎峠と言われているらしく、3つの峠にすべて太郎が付いているとのこと。ちょっと面白い。
まずは赤松太郎登場!
峠を登っていくと、頂上にトンネルがある。
そしてトンネルを抜けると下りなる。
基本的に三太郎とも同じ構成になっている。
最初の赤松太郎は、まずまずという感じ。
峠を下るとこの美しい田園風景。
お次は佐敷太郎。
この佐敷太郎は峠としては楽勝。
でも、頂上のトンネルが1500メートルとやたら長い。
下ると、また美しい風景。
出やがったな、津奈木太郎!
いやー、この津奈木太郎のラスボス感がすごかった。
最後にして一番きつい峠らしい峠。ここで本日の走行距離150キロだし。
でも、この魔の三太郎峠、次々に新しい敵が現れるジャンプ漫画のようでなかなか面白かった(笑)
遊び心(?)があっていい感じ。
さて、三太郎峠をクリアしたら、水俣市。
ここは社会科で子供の頃からよーく知っている地名。
このあたりから、この道路標識が時々出てくる。(何かの広告なのかな?)
江戸ー薩摩て、確かにそうだけど、はしょりすぎやないかーい!思わず突っ込まずにはいられない(笑)。
水俣市、ななかいい感じのところ。
秋の日暮れは早いもの。水俣市に入ると、どんどん陽が傾いて来た。
旅情ごころがくすぐられる。
そして、また海沿いの道に出ると、今日のラストを飾る美しい夕焼けが迎えてくれた。
本当、遠くまで走って来た。
春の旅から数えると、大阪から丸5日間かけて、自分の脚でここまで走ったことになる。まさに「思えば遠くに来たもんだ」。
そして、いよいよ鹿児島県、登場!
一昨日、広島を出るときは鹿児島がすっごい遠く感じたものだが、ちゃんとたどり着くことが出来た!
この鹿児島という文字を見たときは本当、感無量!
最後は本当に美しい八代海の夕焼け道をひた走る。
とても清々しい気分。
鹿児島の出水市にホテルにチェックインすると、ホテルの目の前が美味しそうな焼肉屋さん。
昨夜はコンビニ弁当だったし、今夜の夕食は贅沢に行こうと一人焼肉へ。
(そういえば、去年の東海道も最終日前の3日目は三島で一人焼肉をした。)
ちょっといい感じの焼肉屋さんで、一人でも個室に案内された。
そこでペコペコのお腹に、ビールと焼肉を流し込む。
うまい!うますぎる!!
朝、6時に鳥栖を出てホテルに到着が18時半。
12時間半の行程で、走行距離は185キロ。
今日は熊本県を端から端まで走ったことになる。
本当に長い1日だった。
そして最高に楽しい1日だった。
まさに童心に帰った。
魂で走った感じ。
雨で残念だった昨日とは大違いの充実感だ。
心も、体も、頭も、全てフルに使った1日。
今日まるまる一日熊本県を走ってみて、大好きな県になった。
阿蘇山なども走ってみたいので、また必ずいつか来たい。
焼肉屋さんを出ると、空には綺麗な満月が。
この旅もあと1日。
終わってしまうのは、嬉しいような悲しいような。
とにかくあと1日、楽しみたいと思う!
(旅3:広島ー鹿児島編)3日目
走行距離188km
3日間トータル540km
[ニホイチ旅全トータル 9日1562km]
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